kephyce 日々の記録

エレクトロニクスと音楽のお話

MJ3月号電流伝送パワーアンプ

芸大生の若い子らと夜中まで飲んだくれているkephisです。
今日は午前中は死んでいました(汗)。
(いや、ウィーンに行ったときにお世話になった学生さんなんです)



先月号の入力ケーブルの影響について一切記述が無かったことで心配していたのですが、
今月号はいろいろ考察した跡が残っていますね。
入力ケーブル2497を7mで考えているとのこと。ケーブル長指定で、こうしてありますよ、とちゃんと書いてあったので、安心しました。

パワーアンプの位相調整が先月号には無かったところにいろいろ追加してありまして、ちょっと金田さんも苦労して最後まとめたな、という感じですか。

ただ、位相調整がずれているところ、つまりケーブル長が7mから大きくずれるとどういう周波数特性になるか、とか書いてないので、それは心配です。パルス応答の話しか出てこないです。
ちょっとくらい長くても良いか、と判断した人が長いケーブルで発振させるとか、可能性的にはあります。
私の感覚的に、これは、7±2m程度の75Ω系同軸による接続、という感じで使えば、ま、いいのでは無いかな、というアンプとなりますね。
それと先月号にあった、過去のパワーアンプでも位相調整を1.5倍程度にすれば使える、というのは、あくまであまり長いケーブルを使わない状態では発振しない、ということでだけあって、高域のピークの話は、詳細な位相調整をやり直さないとだめだとおもいます。

それから、、、電流伝送と考えるなら、私ならV/I変換抵抗じゃなくて電流出力アンプ(トランスコンダクタンスアンプ)をプリに使いますが、次期金田さんのアンプはそうなっていくのでしょうか・・・?
私のHPの、安定化電源に外乱を加えるためにつくったトランスコンダクタンスアンプ↓
http://homepage1.nifty.com/dcr/dcmic/adc24192/otca.jpg
みたいに、出力段を電流出力のカレントミラーにして、片一方にダミーロード(R9)をつけておけば、結構容易にゲインコントロールできます。

ちなみに、I/V変換アンプ(トランスインピーダンスアンプ)がなんで入力ケーブルの影響を大きく受けるか、は、非反転アンプと違って入力ケーブルが帰還ループに入ってくるから、です。また、反転アンプでも入力ケーブルは帰還ループに入ってくるのですが、前段のアンプの出力インピーダンスが低いためにその影響が極小になり、現実的には無視できるのです。下図を参照してください。