kephyce 日々の記録

エレクトロニクスと音楽のお話

私のファンタム互換電流伝送マイクのブロック図


金田さんの回路が前にも書いたように、マイク本体側は、とても私のと共通点が一杯あったので、某所にも書きましたが、このブログにも載せることにしました。(受け側、つまりプリ側はかなり違いますので何も書きませんが)。
上図のような感じ。もう2013年、金田さんの電流伝送の特許が成立した直後から、私はこの回路です。特許回避の意味もあります(笑)。
Differential Ampの部分は金田さんのとそっくりなJFETによる差動対です。使っているJFETは違う物です。
若干、gmが小さく、また、製品としていくつも作ることが前提ですと、ゲインをそろえねばならないので、トランスコンダクタンスを増大させる回路と、その量を調整することでゲイン調整しています。gmは小さいが、ゲートリークや入力換算ノイズはとても少ない、よいJFETを使っています。型番はナイショ。
あと、成極電圧生成は、結構苦労して開発した、超低消費電力・高精度・ローノイズのHV DC/DCを使っています。
オフセットは片側の電流源の調整ですね。
電圧レギュレータは、がっぽりフィルタが入っています。したがって、差動対へのバイアスもローノイズで加わり、マイクのマイナス側はGNDです。

DC/DCと、Transconduntance Booster&Adjusterがなければ、金田さんの回路とほぼ同じですね(^^ゞ。

これ、48Vファンタム互換で作っているので、適当なI/V変換抵抗を用い、一般的なファンタム電源プリの入力端でターミネートしてやれば、音が出ます。ポイントはケーブル長でI/V変換抵抗値を変えないと、カットオフ周波数が可聴周波数に被ってしまいますが、それは気をつければ良い話。
現実、3年前にみなとみらい大ホールで、ファンタム電源モードでこのマイクを使用し、成功しています。

それと、この私のファンタム互換電流伝送マイクは、既に昨年夏よりワオンレコードさんに評価して頂いており、ちょくちょく改良を加えて、大体良いかな、という完成度まで達しています。
音質も好評です。
そう遠くない日に、きっとソースが発売になるでしょう・・・